No.59…"ファイアーエムブレム外伝"(1992.3.4/FC/開発:インテリジェントシステムズ/販売:任天堂)
No.59…"ファイアーエムブレム外伝"(2009.11.4/Wii VC/販売:任天堂)
No.59…"ファイアーエムブレム外伝"(2013.4.3/3DS VC/販売:任天堂)
No.59…"ファイアーエムブレム外伝"(2014.8.20/WiiU VC/販売:任天堂)

 『ファイアーエムブレム』第1作である『暗黒竜と光の剣』(FC)の次に出た、シリーズ第2作となる作品。舞台は第1作の「アカネイア大陸」とは全く異なる「バレンシア大陸」だが、『暗黒竜と光の剣』から継続して登場しているキャラがいることから、アカネイア大陸が存在する同じ世界の後の時間軸(『暗黒竜と光の剣』〜『紋章の謎』(SFC)の間)の物語であると推測出来る。

 プレイヤーは少年騎士アルムと少女神官セリカ、それぞれが率いる部隊を交互に操作して物語を進めることになる。どちらか一方のみを極端に動かすことは出来ず、必ず両方の部隊をある程度平均的に進軍させなければ、物語もマップも先に進めることは出来ない作りになっている。このシステムは後のシリーズ作『ファイアーエムブレム 聖魔の光石』(GBA)や、シリーズ作ではないが開発責任者が同じ作品である『ティアリングサーガ』(PS)にも一部が流用されている。また、レベル上げマップが存在するので、ユニットの育成やクラスチェンジといった要素もとっつきがいい。この「レベル上げマップの存在」というシステムも、前述の『聖魔の光石』『ティアリングサーガ』らに引き継がれている。

 クラスには新規に「神官」「聖女」「魔戦士」「バロン」「ボウナイト」「ゴールドナイト」「ファルコンナイト」といった上級職が導入されており、どれも強力なクラスである。ただし、「魔戦士」「バロン」「ボウナイト」などは敵クラスとしても登場するし、「魔女」(マップ内のどこにでも無制限にワープ出来る)「妖術師」(魔物を無限に召喚出来る)といった敵専用クラスも存在する。だが、そういった要素が絡み合って、『外伝』は、レベル上げすれば楽勝という単純ではない手ごたえのあるゲームに仕上がっているとも言える。

 物語も、北のリゲル王国と南のソフィア王国、邪神ドーマと大地母神ミラといったように、二つの要素が対比されて設定されており、二人の主人公を中心に展開するストーリーもテンポ良く進むので、だれることもほとんどないだろう。プラットホームとなったハードがFCのみなので、他のシリーズ作と比べると埋もれがちな本作だが、前に取り上げた『聖魔の光石』同様、初心者にこそお勧めしたい『ファイアーエムブレム』である。



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