"あとがき"


 初めて書いてみました、テンガイ艦長の短編です。艦長の最後の心境を綴った内容だっただけに、内容的にはだいぶん「Consideration of "RADIANT SILVERGUN"」内の「テンガイ艦長、その最期のこと」と被る部分が多くなってしまいました。けれど、私的にはどんどんと書けたこともあり、珍しくかなり満足している短編です。艦長は普段の作品では動かし辛いキャラクターなのですが、今回は下敷きがあったおかげもあり、かなりスムーズに書く事が出来ました。タイトルの"The Only Method"とは、「ただひとつだけの方法」という意味です。似てはいますが、某有名海外SF小説の邦題とは関係ありませんですので(汗)

 艦長の遺言の最後の言葉「決してあきらめるな」というのは、本編ではバスターとレアナを励まそうとしたクリエイタがついた「嘘」ということになっていますが、きっと艦長はそう思っていたと私は思います。だからこそ、今回の短編でもこの言葉を入れさせて頂きました。

 他に、艦長が残したかった遺言の内容には元ネタがあります。故人である藤子・F・不二雄先生の少年SF短編に『未来ドロボウ』という作品があるのですが、「未来が存在していることこそ素晴らしいものはない」という一節は、その作品から引用させて頂きました。興味を持たれた方はてんとう虫コミックス(小学館)の『少年SF短編集』(全3巻)に目を通されてみてください。前述の『未来ドロボウ』はもちろん、いずれも傑作揃いの珠玉の短編集です。

 それではここで。常節となりましたが、最後まで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。

2001.10.10.



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