"あとがき"


 今回の話は、TETRAにあの三人が揃った日の出来事でもありますし、それをレアナの視点から見せることで、初めて外界に出た彼女の心情を綴ったものです。書き上げた感想ですが……いや、難しかったです(汗)。ちなみに時期は劇中でも触れられていますが、クリエイタが配属される二週間前です。ラストの日付は[To the End of the Space]の、最初の七夕から数えてちょうど3日後、西暦2520年7月10日になります。

 私が書いてきた短編は、いつもバスターかクリエイタ、この二者のどちらかの視点から書いてきました((伝)勇者連合さんの発行物『銀銃DI』に載せて頂いた『P.S.』は例外的にガイの視点から書いています)。理由は色々ですが、身も蓋もなく言ってしまうと、「書きやすい」というのがあります。特にバスター、彼の視点から書くと、何故か非常に書きやすいんですよね。私も同じく「ひねくれ者」だからでしょうかね(笑)

 ただ、今回はレアナを中心に据えた話でしたので、彼女の視点から書こうと、話を思いついたときから考えていました。しかし……ずいぶんと難航しました。やはり私の心が、彼女のように純粋でないからでしょうか(苦笑)

 今回の話は、書き上げたものの反省点も色々と自覚しています。バスターとガイが、あの第一印象から、いつの間にか仲間意識を築き上げていた経緯を上手く書けませんでしたし、ラストが『魔女の宅○便』みたくなってしまったかなあ……と(汗)。今度、もしまたレアナを中心とした話を書く機会があったら、これらの点を精進したいところです。

 ところで、タイトルの意味は「少女の旅立ち」です。レアナの人生は、隔離状態に近い施設から出て、TETRAに配属された後からこそが本番だったんじゃないかなと思い、つけました。そう考えると、彼女は幼少期も含め、数年しか「外」に居られなかったわけですが、それでも、TETRAの仲間をはじめとした人々と出会い、生きていけたことで、彼女が「外」で生きた日々は充実したものだったんじゃないかと思います。

 それでは、この辺りで。読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

2001.09.06.



BACK
inserted by FC2 system