No.58…"おさわり探偵 小沢里奈 シーズン2 1/2 里奈は見た！いや、見てない。"（2007.5.24（廉価版：2008.12.18）／DS／開発：サクセス、ビーワークス／販売：サクセス）

DSで2006年に発売された「おさわりADV」こと『おさわり探偵 小沢里奈』。今回紹介するのは、その続編である。 　システムは前作とまったく同じで、画面上の怪しいところや人物をタッチして、そのシナリオごとの謎を解いてゆく。難易度的には前作よりも分かりやすくなっており、オプションも、前作に引き続き登場するサウンドモードの他、イベントで出現する一枚絵グラフィックを好きな時に見られる「名場面集」、登場したキャラの簡単なプロフィールが分かる「登場人物集」など、よりファンサービス要素が増えている。 　今作でも主人公は、前作に引き続き「りな」である。それにりなのペット兼助手の「なめこ」、執事の「じい」、りなの友人の「まなみ」「ちとせ」と言ったお馴染みのメンバーの他、謎の泥棒「怪盗モロコシ」や、モロコシを追う「ダリア警部」など、前作レギュラーに負けない個性あるキャラが新規で登場し、あるときはシュールに、あるときはリリカルに、またあるときはサスペンスタッチで、話が進んでいく。ストーリーは全5話あり、どれも負けず劣らず面白いが、今回は1〜4話に、最終話の第5話に繋がる伏線が地味ながらもしっかりと張られており、1本のゲームとしてのまとまり感がアップしている。各話タイトルは以下の通りで、どれも大げさに見えながらも、プレイし終えてみると、なるほどと頷けるタイトルばかりである。 第1話「盗難　もしくは聖なる刻印より放たれた破滅の物語」 第2話「偽装　もしくは誇り高き魂に刻まれた宿命の物語」 第3話「救出　もしくは積層されし運命に彩られた呪縛の物語」 第4話「追憶　もしくは幽玄の旋律に秘められた夢幻の物語」 第5話「侵略　もしくは暗黒の彼方より訪れた復讐の物語」 　前作が「ぐっどぷらいす版」と銘打たれた廉価版として再販されているので（今作の「ぐっどぷらいす版」も2008年12月18日に発売されている）、未プレイの方は、まず前作をプレイしてみて、そのシュールかつ個性溢れる世界観＆キャラを気に入ったのならば、この第2作もきっと気に入るだろう。DSのADVとしては、間違いなくオススメ作品である。

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