No.4…"ダークロウ Meaning of Death"(1997.3.28/SFC/開発:酒田エス・エー・エス/販売:アスキー)

 SFC末期にひっそりと発売されたこのゲームを知る人はおそらくほとんどいないだろう。それぐらいこのゲームは知名度が低いのである。ところで肝心の内容は?というと、これがとても良く出来ている。とある王国の王都を拠点として、そこに住む様々な人々からの依頼をこなしていくというシナリオ解決型RPGで、プレイヤーは色々な職業に就いてスキルを覚えながら、依頼をこなしていくというパターンである。このゲームの難易度ははっきり言えば高い。だが、一旦その世界に入りこんでしまい、少ないヒントからクエストの解決法を導きだすことに面白さを見出すことが出来れば、非常に魅力的なゲームとなるのである。

 上述したようなスタイルのRPGと聞いて、真っ先にFCのあるRPGを思い出される方もいるかもしれない。そのRPGとは、データイーストから1991年2月28日に発売された『ダークロード』である。この『ダークロード』と『ダークロウ』の関係であるが、『ダークロウ』は実は『ダークロード』のリメイク作品では?と勘繰りたくなるほどストーリーもシステムもよく似ている。戦闘システムに至っては、全く同じと言っても過言ではないぐらいである。両作品の開発スタッフの詳細なデータが分からないので断言は出来ないが、おそらくは同じスタッフが一部なり全員なり関わってリメイクしたのでは?と思ってしまう。というより、思わざるを得ないのだ。

 しかし、『ダークロード』及び『ダークロウ』の戦闘システムはお世辞にも戦略性があって面白いとは言えないものである。これが『ダークロード』と『ダークロウ』の難易度を高めていると言ってもおかしくない。せっかくFC→SFCという上位機種でリメイクされるチャンスだったというのに、どうして『ダークロード』でもネックとなっていた戦闘システムをそのまま流用したりしてしまったのか。両作品が好きな身としては、それが残念なばかりである。  

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