No.52…"サバイバルキッズ 孤島の冒険者"(1999.6.17/GBC/開発・販売:コナミ)

 海難事故により無人島に漂着した10歳の少年を主人公とした、サバイバルアクションRPG。とは言っても、企画協力に「コロコロコミック」「小学四年生」の名があるだけに、基本的には主人公と同じ年頃の子供たちをターゲットとした作品なので、難易度も適切で、キャラデザインもコロコロ系の爽やかなタッチで好感が持てる。しかし、小学生をとっくに過ぎた大人がやってみても、なかなか楽しめるゲームである。

 主人公のパラメータは「ライフ」「満腹度」「水分」「疲労度」という4つの要素から成り立っており、それぞれのパラメータはその名前通りで、この点は実にシンプルである。アイテムは基本的に、島で取得した資材を使うことになるが、そのまま使うよりも、「合成」コマンドで2種類の素材を組み合わせて作る場合が多い。例えば「木の棒」と「木の板」を組み合わせることで「火付け道具」が出来る。どの素材を組み合わせることで新しいアイテムが作れるかはだいたいの予想がつくくらい、この「合成」システムは素直に出来ているが、それでもやはり面白い要素だと言えよう。

 一応のストーリーがあり、島で暮らした日数や、島で出会う少女との好感度などによって、マルチエンディングとなるシステムになっている。惜しむらくは、ゲーム全体がシンプルすぎて、あまりやりこみ要素がないということか。しかし、逆に言えば、手軽に楽しめる作品とも言える。

 なお、続編『2』も、同じくGBカラー用ソフトとして発売されたが、こちらはシステムに変に凝りすぎた部分やアクの強いキャラデザインなどがどうにも受け付けられず、序盤だけプレイして売ってしまった。ニンテンドーDSで出た関連作『ロストインブルー』も、序盤の難易度が非常に厳しく、やはり投げ出して売ってしまった。シリーズ作の難しさというべきか、残念なことである。

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