"あとがき"

　自分の書くバスレアSSはバスター視点からのものが多いので、レアナ視点のものももっと書いてみたいなと思ったのが、今回のSSを書くに至ったきっかけです。

　レアナは幼い頃に両親を政府に殺されて孤児となり、戸籍までも抹消されて「純粋な戦闘機パイロットの育成」という軍の実験の材料として施設で育ちました。彼女のおっとりした性格を顧みると、施設では虐待などは受けなかったのでしょうが、両親と永遠に別れ別れになったことは大きな傷になっていたのではないかと思います。たとえレアナ自身が両親はどこかで生きていると信じていても。

　そんな彼女にとって一番怖いことは、作中でもバスターが触れていますが、ひとりぼっちになることでしょう。両親を殺されたことで天涯孤独の身となり、第二の家族とも言えるTETRAクルー、とりわけ相思相愛の相手であるバスターとも離れ離れになってしまったら、彼女の精神は病んでも不思議ではないでしょう。そんなレアナを愛し、優しくいたわって包み込むバスターの姿も、今回、書きたかったシチュエーションです。

　いつものお決まりの言葉となりましたが、最後まで読んでくださった皆さま、ありがとうございました。

（2017.5.3）

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