[祈り]
誰が考えられただろう。
終わりの日がこんな形で訪れることを。
地を走り、空を駆け、新しき生命までも創り出した種の終わりが。
もはや残された彼らは4人。
たったの4人。わずかに4人。
けれど彼らは諦めていない。
生きるのだと。生きて生き抜くのだと。
自分達はわずかであっても希望なのだからと。
そう4人「だけ」ではない。
4人「も」かの種はまだ残されていたのだ。
異なる種である私の未来はまだわからない。
けれどせめて今は彼らと運命を同じくしたい。
そんなことを無言で祈る。
私という無機の生命を創造した彼らを生んだのかもしれない何かに。
あとがき
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