Characters of "RADIANT SILVERGUN"

●バスター (ガンビーノ=ヴァスタラビッチ:シルバーガン1号機テストパイロット:18歳) CV:堀内賢雄

…一人称は"俺"、上官に対しては"自分"。趣味は射撃とオートレース。

…楽天家で自信家を装っているが、それは努力で得た実力を隠すため。実は陰で人知れず努力するタイプ。プライドが高く、素直に自分の本心を表現できないひねくれもので口も悪い。常に冷静かつ打算的に判断を働かせるので行動にソツがない。どちらかというとクールな雰囲気だが、無表情・無口というタイプではない。他人の行動に対しても一見無関心なふりをしているが、実はちゃんと目を配っており、ミスがあればフォローを入れる。そのフォローについても”貸し”として(例:サターンモード3Eボスや2Eボスに捕まっていたガイを助けたときの「これで貸し二つな」といった台詞)、素直な態度ではないが、そうすることで彼が持っている優しさ・寂しさ・照れといった人間性を自ら隠しているにすぎない。レアナにはいつも自分のペースを崩されているが、彼女にはどうも頭が上がらないようで、レアナ本人には全く悪意がないということも、対処に困っている要因である。

…政治家で金の亡者の父親に嫌気がさし、幼い頃から職を転々として一人で気ままに生きてきた過去を持つ。そのため人生経験が豊富で世渡り上手。士官学校を優秀な成績で卒業したのち、飄々と出世街道を渡り歩いてきた。だがその反面、人間の汚い所を嫌というほど見てきたため、現在やや人間不信気味。それゆえに、純粋無垢なうえ裏表なく無邪気に彼に接してくるレアナには弱いのかもしれない。人間的に尊敬できる父(五十嵐長官)を持ったガイと違い、バスターにとって父親は軽蔑の対象としかならなかった。どちらにせよ2人のそれぞれの性格やものの見方に対して、父親が大きな影響を与えていることは間違いない。

…ガイ、テンガイ艦長が戦死し、レアナと共に最後の人類としてとり残された後も「石のような物体」に対して最後まで抵抗。しかし「石」の力によって紀元前10万年の時空間に飛ばされたのち、「石」が放った最後の閃光に飲まれて命を落とす。2人の死、つまり人類全滅から20年後、残されたクリエイタによって再生された彼のクローンが、やはり再生されたレアナのクローンと共に、最初の人類として再び歴史を築き上げていくことになる。

●レアナ (マリアン=レアノワール:シルバーガン2号機テストパイロット:17歳) CV:川上とも子

…一人称は"あたし"、上官に対しては"私"。少々間延びした口調が癖。趣味は歯磨きとぬいぐるみ集め。

…世間知らずで天真爛漫。人間本来の優しさや純粋さを失っておらず、それを素直に表現することも出来る。直感や霊感も鋭い。大人の事情といったものを全く気にしないため、誰もが思っていても言えないことも平気で口にして天然ボケをかますこともしばしば。性格の裏表といったものもなく、決して隠し事や嘘をつかないため、バスターの裏のある言葉や行動を理解することができない。おそらくはそんなレアナの反応も、バスターを困惑させている原因のひとつだと思われる。人間不信気味なバスターとは対照的に、人間はみんないい人だと信じて疑わない。こうして見ると、何の悩みもない底抜けに明るいタイプのようにも思えるが、実は必要以上に明るく振舞おうとしている部分もあり、失敗して落ちこんでもそのせいで周りに更に迷惑をかけるのを嫌がって空元気と笑顔を作る。そのため自分の本心を誤解されてしまう不器用な一面も持っている。

…レアナのこの性格を作った大きな要因はその育った環境の特殊さ。幼い頃に国の政治的陰謀によって両親を失い(レアナ自身は両親は生きていると信じており、任務を懸命にこなしているのも両親に再会できたときに頑張っている自分を褒めてもらいたい一心から)、本人の戸籍やデータは全て抹消されたのちに軍の施設で保護された。事情はかなり違えど、家族に恵まれなかったという点はバスターと似ている。そこで実験的に純粋なパイロットとしての専門教育を受けて育ったが、一般教養をほとんど習わなかったため精神年齢が低く、極端な世間知らずとなってしまった。ただし知能指数や学習能力、応用力は人並み以上。TETRAには実験的実践配備として配属された。とかく彼女には"実験的"という単語がまとわりついている。

…バスターと共に「石のような物体」に対して最後まで抗うも、やはり紀元前10万年の時空間で「石」の閃光によって死亡する。20年後、クリエイタによって再生された2人のクローンが全ての人類の祖となる。

●ガイ (五十嵐=凱:シルバーガン3号機テストパイロット:16歳) CV:林延年(現・神奈延年)

…一人称は"俺様"、上官に対しては"俺"。趣味はスポーツ全般とメカのメンテナンス。

…正義感が強く情にもろい、不正は絶対に許さない熱血漢。後先顧みない行動をとることもしばしばであるが、それが良くも悪くも他のクルー達を引っ張る原動力となっている部分がある。わがままな一面もあり、身分の上下関係に対して無頓着で上官に対しても敬語を使わないのは、五十嵐長官の息子という環境で自由奔放に育ったことが大きく影響している。親の七光りがコンプレックスであるが、厳格な父親を嫌っているという訳ではなく、むしろ心から尊敬し憧れている。実直な面もあるため、人間本来の実直さを持っているレアナとはウマがあう。かといって対照的な性格のバスターとは仲が悪いというわけでもなさそうである。ステージ3Eや2Eでもほほえましい(?)やりとりをしている。

…父親が地球連邦軍の最高司令官ということもあり、本来なら下士官の地位にあってもおかしくないのだが、軍上層部に団体行動に向かない性格と判断されたため、単独戦闘機のテストパイロットとしてTETRAに配属された(この決定には、任務に私情を持ちこまない五十嵐長官自身の判断も当然入っているものと思われる)。ガイ自身はどんな立場であっても連邦軍と尊敬する父親のために戦えることを誇りに思っているため、現在の処遇に対しては全く気にしていない。

…シルバーガン3号機を駆ってバスター、レアナと共に「石のような物体」が次々と放つ敵機との幾度もの交戦をくぐりぬけるが、「石」の操るユニットがテンガイ艦長の乗るTETRAを直接攻撃したことに激昂し、そのまま石の操る大型ユニットに対して攻撃を仕掛けるも仲間の目の前で戦死し、その生涯を終えた。

●テンガイ艦長 (ソン=テンガイ:地球連邦軍所属軽級宇宙巡洋艦「TETRA」艦長:69歳) CV:渡部猛

…一人称は"ワシ"、上官に対しては"自分"。趣味は酒と将棋。

…不言実行という言葉が彼の性格を表している。言葉の裏表を理解して、物事の大局を見ることが出来る人物であり、的確な判断力も持つ。頑固で職人気質な面もあるため、クルーに対してはかなり厳しい。五十嵐長官とは数々の死線を潜り抜けてきた戦友であり親友。

…優秀な技術者(TETRAに対しても同クラスの他艦よりはるかに高いチューンを施している。クリエイタも駆動部分に大きなチューニングを受けている)でもあり、今回のテスト機体である最新鋭戦闘機"シルバーガン"の開発にも大きく関与している権威ある存在。その実績の割にはあまり高くない地位(ただしその権威は軍内では相当大きなものなのであろう)についているのは、かつて親友・五十嵐を陰謀から救うために軍上層部をその手にかけて、軍法会議にかけられた過去のため。本来なら極刑も免れなかったのかもしれないが、五十嵐による陰謀の立証によって刑を軽減され、軽級巡洋艦艦長という現職に就いた。

…ガイの死を目の当たりにした直後、バスターやレアナの制止を振り切って「石のような物体」に対して自殺行為ともいえる特攻をかけて命を落とす。艦長の最後の行動の真意…それは…。

●クリエイタ (ロボノイド=クリエイションタイプ=プロダクトID00104:TETRA所属ロボノイド:5歳) CV:北沢洋

…一人称は"ワタシ"。趣味は掃除とテンガイと打つ将棋。

…連邦軍科学研究施設によって人間のサポート用(メカのメンテナンス、マシンの操縦、資料整理、データの管理、医療作業の補助等)に開発されたロボノイド。人間的な思考のゆらぎとカオスを取り入れた最新型の人工知能を搭載することで、それまでのロボノイドと違い、感情を持つことに成功した初めてのタイプ。穏やかで愛嬌ある性格で、相手を気遣う細やかさなど人間以上に人間らしい面も持つ。初めてTETRAに配属された日にクルーが"いちロボノイド"としてではなく、家族同様の扱いで迎えてくれたことに感動したことを鮮明に覚えている。

…シルバーガンの物語に最後まで関わるキーキャラクター。「石のような物体」の真意を理解し、紀元前10万年の地球にただひとり残されたのち、人類にもう一度希望を託してバスターとレアナのクローンを再生させる。ボロボロになって機能停止した彼は、目覚めた2人のクローンによって丁重に保管され、物語冒頭に「紀元前のロボノイド」として発掘される…。

●五十嵐長官 (五十嵐=剛:地球連邦軍最高司令官:50歳) CV:秋元羊介

…一人称は"私"。趣味は読書と熱帯魚。

…史上最年少の連邦軍長官。威厳がありカリスマ性も高く、常に適切な判断と命令を下すことができる軍人の鏡とも言える存在。しかし非情というわけではなく、受けた恩は決して忘れず義理人情には人一倍厚いタイプ。家族、特に老齢にて息子・凱を産み育て、常に彼のプライベートをサポートしてくれる妻(柔)を非常に大切にしている。部下思いの落ちつきのある質実剛健な努力家で、部下の信頼と忠誠心も厚い。無鉄砲なガイとは全く対称的に冷静沈着な性格だが、やはりというか意外と熱血な面も見うけられる。親友テンガイの船であり、息子の所属するTETRAには一目おいているが、仕事に私情を持ち込むことはない。人類の安全を守る責任がその肩に大きくのしかかっていることを強く自覚していると同時に、増えすぎた人類と加速度的に成長しすぎた文化の末路に漠然とした不安を感じている。

…発掘された「石のような物体」が覚醒して全世界に放った敵機に対し、懸命に交戦命令を下すもかなわず、TETRAに衛星軌道上への退避命令を下したのち、直後に「石」が放った閃光によって、地球上の全ての人類と共に死亡した。

●アレン/ビクトル (科研3部研究員) CV:室園丈裕/坂口賢一

…アレンは地球連邦軍科学研究施設第3調査部(通称・科研3部)で最も若い研究員で主にビクトルの補佐役。少々血の気と口数が多い。科研3部の部長であるビクトルは長髪にメガネをかけた、いかにも科学者然とした風貌で、冷静で慎重な典型的科学者タイプである(注:OPムービーでは2人のデザインがなぜか入れ替わっており(多分ムービースタッフの勘違い)、ビクトルより若いアレンのほうが上司のように描かれている)。

…発掘された「紀元前のロボノイド」の記憶復元に成功するが、同時に覚醒した「石のような物体」が放った閃光によって科研3部消滅時に共に死亡した。

●シャロン/ラン (中央司令部オペレーター) CV:本田貴子/近藤真昼

…共に中央司令部のオペレーター。シャロンは髪をアップに結った落ちついた大人っぽい容貌で、クールでしっかりした性格の女性。ランは明るさとひたむきさが売りの新人。メガネと左右に団子型にまとめた髪型がトレードマークの女の子である。

…「石のような物体」覚醒後、任務を懸命にこなしていたが、「石のような物体」が再度放った閃光によって、五十嵐長官や地上の人類と運命を共にした。


参考資料:"RADIANT SILVERGUN キャラクター設定"(サターン専用CD-ROM「レイディアントシルバーガン」内に収録)

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