No.98…"ピカチュウげんきでちゅう"(1998.12.12/N64/開発:アンブレラ/販売:任天堂)

 「NINTENDO64 VRS(音声認識システム)」を搭載したソフトであり、ソフトに付属しているマイクを使ってピカチュウとコミュニケーションを取れる世界初の「音声認識ソフト」として発売された作品である。

 プレイヤーは最初はピカチュウと外で出会い、仲良くなるうちにピカチュウも同じ家に住むようになる。「音声認識ソフト」と前述したが、ピカチュウが認識出来るのは特定の単語に限られる。しかし、ピカチュウにあいさつをしたり指示を送ったりしてコミュニケーションを取るには十分な範囲である。「電気ネズミ」と言うとピカチュウが怒るなど、細かい小ネタも存在している。

 主人公とピカチュウは主人公の部屋で共に寝起きし、外ではトキワのもりやアカネのもり、アカネのつりば、スオウかいがんなど、様々な場所へ出掛け、一緒に遊ぶことが出来る。トキワのもりはピカチュウと初めて出会う場所であり、アカネのもりにはフシギダネが住んでいてフシギダネが作る料理の材料を探すことになる。アカネのつりばではピカチュウに釣りをさせることが出来るし、スオウかいがんでは様々なポケモン達が見守る中、目隠しをしたピカチュウにスイカ割りをさせることが出来る。ピカチュウはもちろん、登場するポケモンは皆、生き生きと描かれており、非常に愛らしいと素直に言える。

 ピカチュウと一緒に遊ぶことでピカチュウがプレイヤーにどんどん懐いていき、一定値を超えてあるイベントをクリアするとエンディングが始まる。その内容にはここでは触れないが、非常に切なく、また、『ピカチュウげんきでちゅう』というタイトルに込められた意味がここで分かるようになっている。なお、エンディング後もエンディング前と同じように遊ぶことは可能となっている。

 前述したようにピカチュウが認識出来る単語は限られているので、時にはピカチュウに上手く指示を出すことが出来ずもどかしい部分もあるが、そういった欠点を補って余りあるほど、画面の中で動くピカチュウは可愛らしい。プレイしている姿を人に見られるのは少々恥ずかしいかもしれないが、ピカチュウが好きな方には文句なくオススメ出来るゲームである。



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