No.86…"ぐんまのやぼう for ニンテンドー3DS"(2014.6.25/3DS DLソフト/開発:RucKyGAMES、PUMO/販売:PUMO)…2017年4月6日18時をもって配信終了

 元々はスマホアプリとして登場したソフトで、それを3DS向けに大幅にボリュームを増やして開発したのが、この『ぐんまのやぼう for ニンテンドー3DS』です。

 3DS版で追加されたOPでは、群馬県の知名度は47都道府県の中で最も低い47位であるというアンケート結果が……! それならば……!ということで、日本全土を群馬県にしてしまおうということでこのゲームは始まります。この紹介文だけでは全く訳わからないと思いますが、実際のOPを見てもよく分からないです。けれど逆に言えば、このゲームはそういうゲームなのだというユルさが伝わってきますね。

 プレイヤーは日本地図上に次々と現れる特産品をタッチして収穫してGUNMAポイントを集め、貯まったポイントに応じてまずは近隣の県から、そしてしまいには北海道や沖縄といった海に隔てられた都道府県さえも群馬県として制圧していきます。なお、群馬県の侵攻は日本だけで終わる訳ではなく、日本の次は世界、世界の次は太陽系、太陽系の次はさらに広い宇宙……と、どんどんスケールが大きくなっていきます。とにかくこの世のありとあらゆるものを群馬県にしてしまう、そういうゲームなのです。

 特産品を収穫出来るのは日本だけなので、プレイヤーは日本地図をタッチペンでくるくるとなぞって次々と現れる特産品を収穫していきます。この収穫した特産品の説明がとてもゆるく、例えば青森のりんごは「あたまのうえにおいてやでいぬく」、福井のめがねは「やめろきたないてでさわるな」と、いった具合です。あ、忘れるところでしたがこのゲーム、メッセージがすべてひらがなかカタカナで、フォントも手書きっぽい独特のものを使っています。いい意味でどこか間の抜けた感じの音楽と共に、このゲームの世界観を大きく形作っているのは間違いないでしょう。

 世界に、そして宇宙に侵攻して群馬県に変えていく以外にも、やりこみ要素はあります。日本地図上で収穫できる特産品は群馬県を除いて他の都道府県では1種類づつしか現れないのですが、「市町村カード」という各県の市町村を網羅したカードを稼いだGUNMAポイントで購入することで、収穫出来る特産品が先ほどのシュールな説明文と共に増えていきます。この市町村カードをコンプリートするのはなかなか大変というか、欲しいカードが買ったパックの中にあるかという運要素も絡んでくるので、市町村カードコンプを目指すのは一日に 1〜2県が目安というか、それだけで疲れてしまうでしょう。このカードのランダム性の多さはもうちょっとなんとかならなかったのかなと思います。

 市町村カードのランダム性の高さや長時間プレイがダレやすいといった欠点もありますが、群馬県が最終的には宇宙にまで侵攻するというこのおかしなゲーム、暇つぶしというか空いた時間に少しづつプレイするにはもってこいのゲームなのではと思います。特産品収穫のためにタッチペンをひっきりなしに動かすので手首が痛くなりますけどね。

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